第69代横綱にして「幕内最高優勝45回」を誇る白鳳関こと宮城野親方。
誰もが目を丸くした2025年5月29日の相撲協会への「退職届」には、世間からも
なぜ退職届を出したの?
宮城の部屋への処分の影響じゃないか?
今後はどう活動していくの?
などの声が上がっていますね。
そこで、今回の記事では白鳳関の
- 退職理由2選!宮城野部屋への処分の影響?
- 今後の活動について
白鳳の退職理由2選!宮城野部屋への処分の影響?
第69代横綱にして幕内最高優勝回数、横綱としての歴代最高在位を誇る稀代の名横綱・白鳳関。
相撲界の英雄ともいえる白鳳関が、まさかその相撲協会に退職届を出そうとは誰しもが目を疑ったことでしょう。
まずは時系列で、一連の出来事を見てみます。
- 2025年4月10日:週刊文春と週刊新潮が白鳳関の角界退職を報道
- 2025年4月中旬:白鳳関本人が「退職しない、その意思はない」と報道を否定
- 2025年5月25日:五月場所(両国国技館)の千秋楽パーティで白鳳関が角界残留を表明
- 2025年5月29日:白鳳関が角界に退職届を提出(処分保留/6月2日の理事会で議論予定)
たった1カ月半の間に、事態は大きく急変します。
一時は「引退しない」という言葉を白鳳関本人が発信したにも関わらず…。
いったい何があったのでしょうか、引退届提出の理由を探ります。
退職理由1:宮城野部屋での暴力事件への処分
2024年2月、白鳳関が親方を務める宮城野部屋で
幕内力士の北青鵬が後輩力士に暴力を振るう事件が発生
しました。
相撲界では、兄弟子が弟弟子を過剰にしごく「かわいがり」という通例があり、その延長線上には常に「暴行」が付きまとってきました。
相撲に関する暴力事件の報道も多かったため、「相撲部屋での暴力事件は比較的聞きなれたもの」という認識が我々には存在していたはずです。
しかし、そんな聞きなれた事件に対して相撲協会は宮城野部屋に
- 無期限の閉鎖処分(現時点では実質的に永久閉鎖)
- 白鳳関(宮城野親方)の2階級降格と減俸
- 弟子、親方、裏方など一門の伊勢ケ浜部屋への転籍
という通常ではあり得ない、聞きなれない厳しい処分を科したのでした。

減俸ならまだしも「無期限の閉鎖」とは、角界の処分の中でも最上位の部類に位置する厳しいものでしょうね。
このような投稿に代表されるように、ファンや有識者の間でも
事件の内容から見て、この処分は多と比べて不公平で非常に厳しすぎるのでは?
という見方が強まっています。
さらには、
「無期限」という制約であるがゆえに宮城野部屋の再興が全く見通せない
という現実が重く圧し掛かってしまいました。
横綱として史上最高の実績を誇る白鳳関が、
- 部屋を持つ権利を半永久的にはく奪される
- 史上最高の横綱であった存在が他の部屋の傘下に下り、親方として下位扱いを受け続ける
- 通常の例から見ても処分内容が厳しいという見方も多くある
という処分に、一切の疑念や不満がないとは言えないでしょう。
こういったことが退職理由に繋がっていったのではないかと思われます。
理由2:後輩・照ノ富士親方との関係
さらには、先ほど紹介したなかで
- 弟子、親方、裏方など一門の伊勢ケ浜部屋への転籍
という処分が、新たな問題を産み落としてしまいます。
2025年で65歳を迎える伊勢ケ浜親方(第63代横綱・旭富士)は、2025年7月に定年退職を迎えるのです。
この伊勢ケ浜親方の後を受け部屋を継承するのは
- モンゴルの後輩力士であり40歳の白鳳関の7歳年下の照ノ富士親方(第73代横綱/2025年5月時点で33歳)
- 白鳳関は後輩の照ノ富士親方の部下になり、待遇や処遇も下
という状況がさらに事態を複雑化させたことは言うまでもないでしょう。
白鳳関と照ノ富士関の力士としての実績をご覧ください。
幕内優勝回数 | 幕内戦歴 | 横綱在位 | |
白鳳関(第69代横綱) | 45回 | 1093勝247敗 | 84場所 |
照ノ富士関(第73代横綱) | 10回 | 366勝207敗 | 21場所 |

実績や品格を含めて「史上最高の横綱」と言われる白鳳関を前にすれば、どの横綱が相手でも役不足になってしまうのは如何ともしがたい事実ですね。
これだけの実績差のある部下と上司の関係に納得感を持てる人間はそうそういないでしょう。
ましてや
上下関係や年配者との関わりが非常に厳格であるモンゴル文化においては尚更
です。
一部の関係者からは、「厳しい処分に加えてのこの人事が白鳳関は退職届の意志を強固にした」とも言われていますね。
宮城野部屋の処分が退職に影響したと見てほぼ間違いない
ここまでの経緯から、宮城野部屋への処分が退職に影響したことはほぼ間違いないでしょう。
改めて、順を追って退職理由を推測するならば、
- 通常より明らかに厳しい宮城野部屋への処分
- それが故に部屋再興の目途が一切立たない現状
- そこに加えて明らかに大きな実績差のある後輩の部下に降格された人事
という相撲協会の対応に対しての白鳳関の白鳳関の答えが「退職届」だったのではないかと考えます。
白鳳関が、圧倒的な実績を誇るモンゴル出身の大横綱であるために厳しい処分が下されたのでしょうか。
相撲協会に存在するかもしれない微かな闇や本件の真相を知る由はありません。
今後の活動について
相撲協会は
としています。
仮に白鳳関が相撲協会を退職した場合は、今後の活動はどうなるのでしょうか?
2018年に相撲協会を退職した元貴乃花親方の花田光司さんの例を参考に推測します。
花田光司さんの主な仕事は、
- 相撲に関連した活動で健全な青少年を育成する「貴乃花道場」の主催
- 講演やテレビ・CM出演などに代表されるタレント活動
- 神奈川大学歯科の特任教授
となっています。
白鳳関も今後は
講演活動やタレント活動、イベントなどを通して青少年の育成に貢献するアンバサダー活動
などを行う可能性が高いのではないでしょうか。
まとめ
今回は白鳳関こと宮城の親方の「退職理由」「今後の活動」などについてお届けしました。
白鳳関が
- 宮城野部屋の暴行事件で通常より厳しい処分を受けたこと
- そのため、宮城野部屋の再興が目途の立たない状況になったこと
- 実績差の大きな後輩・照ノ富士親方の部下にならざるをえないこと
- そのような処遇を科した相撲協会に対して疑念がある可能性もあったこと
などから相撲協会に引退届を提出したのではないかということがわかってきました。
2025年6月2日予定されている理事会での審議の結果や白鳳関の今後の活動には大きな注目が集まります。
いったいどのような局面を迎えるのか、結びの一番まで見守っていきましょう。